日々是修養 ダイダイ日誌

日々の修養の備忘録

弱みに関する考察

2019年7月14日

弱みについて

 人間あまり弱みを見せたくは無いものだ。弱みを見せると自分のふがいない姿を笑われたりしないか、大した奴じゃないと舐められないか、色々なことを考えてしまうものだ。しかし、私は誰かと協力しなければならない時は弱みを見せるのも大事なことだと思う。なぜなら相手の弱みが分からなければその相手とどう協力してよいか見当もつかないからだ。弱みをお互いに熟知していればその弱みを補い合える。

 例えば、家事を分担している夫婦がいるとする。夫Aは掃除などある程度決まった行動をする家事は得意だが料理など自分の感覚や想像力を働かせる家事は苦手である。逆に妻Bは料理などは得意だが掃除が苦手である。この時お互いの弱みが分かっていれば夫Aは掃除を担当し、妻Bは料理を担当してお互いトラブルにはならないだろう。このようにお互いの弱みをしっかり熟知していれば家事分担は成功する。しかし、お互いの弱みが分からなければ夫Aは嫌々料理をして妻Bはイライラしながら掃除をする羽目になる。これではいつか関係が破綻するに違いない。

 そもそも、相手に弱みを見せることは自分は完璧な人間では無く皆と同じ普通の人間だとアピールになる。人間はお互いの弱みを見せることでお互い欠点のある人間であり共に補いながら歩んでいこうと確認しあえる。ここまでくれば親近感が湧き、思いやりが生まれるに違いない。強情に弱みを見せない完璧主義は人を信用できない人間である証拠だ。これでは人間社会にはなかなか馴染めないだろう。

 弱みを見せたくないと頑なになっている方は少し勇気を持って自分のありのままの姿をさらけ出す必要があるのかもしれない。

 弱みを見せるとは「仲良くしてください」という意思表示なのかもしれない。