日々是修養 ダイダイ日誌

日々の修養の備忘録

武士の家計簿 (磯田道文)

こんにちは、ダイダイです。最近株価が大暴落しているみたいですね。いやー、私の懐具合も寒くなってしまいます。さて、今の私たちの懐具合も大変ですが、江戸時代の武士の懐具合ってどうだったんでしょうか?「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」っていいますからね。こういう時こそ、歴史に学んでみようか。

 

今回、テキストとして選んだのは「武士の家計簿」という新書です。この本を読むと中世から近世へと移り変わる時代の中、武士がどのように家計をやりくりしていたかよくわかります。武士といえば位が高いのでさぞ、裕福な生活をしていたのだろうと思ってしまいます。しかし、それはまったく違います。江戸後期の武士など破産寸前なところが多かったそうです。

 

 そう言った武士の財政を圧迫していた原因の一つは祝儀交際費、儀礼行事入用などの身分を保つためのお金だ。武士がいかにメンツにこだわっていたかわかる。また、家計簿をつけるためには算術が必要だが江戸時代は算術は非常に蔑まれていたようだ。しかし、そう言った算術は明治に入るととても重宝されるようになる。なぜなら、軍隊を動かす際、糧食がいくらかかるかなど計算しなくてはならないからだ。

 

最後にこの本を読んで思ったのは人間社会はお金と切っても切れない縁があるんだということです。